深海のオレンジ

だから僕はみかんのままでいい

KinKi Kids、ふたりの言葉の発音比較

どうも。

今回は限界ドルヲタによる、KinKi Kidsの歌声比較という名目で行う光一さんと剛さんの発音比較。そもそも中学の頃の自称・音楽好きだった私がKinKi Kidsのアルバムに手を伸ばしたのはその音楽性に惹かれたからで、こんなんじゃなくて歌詞分析とかもっとしたいのにおかしいなあ。あの頃からずっと中二病でメンヘラちっくなヲタクの心を揺さぶる。

 

非常に重要なことですが、ここから先はすべて私の主観であり、私は専門家でも何でもありません。すみませんほんと。

 

 

 合いすぎる歌声

以前関ジャムのKinKi Kids回で、彼らの歌声って限りなく一人に聞こえることがあるって紹介されてた。その時はう~んなるほどね??って感じで、まあデュオだしな…なんて思ってたけど、例えばコブクロとかって絶対一人に聞こえないじゃん?なるほどね???

その時言ってた無意識だと合いすぎるからわざとちょっとズラしてる的なやつ、ま~~~~~不思議だったわけ。

だって歌番組とかで聞くKinKi Kidsって歌声個性のかたまりって感じだったし。THE個性×THE個性って感じで、合いすぎるの??ほんとに???だからズラすって嘘でしょって思っていた。

 

が、しかし。

彼らをあさればあさるほどわかる。こりゃ合いすぎてる。てかもう一人じゃん。特に昔の映像とか見てると声一個じゃん。昔の二人の歌い方が今ほど個性強くないってのもあるだろうけど、それにしても。だってコブクロなら絶対一個には聞こえないからね???またコブクロコブクロ大好きですすみません。

最近のやつとかこの間のはっぴーらいぶ見ても確かにひとりに聞こえるときあるわ…CDだと加工の感じとかもろもろ相まって「キンキの声」って感じがするけど、テレビとかで生歌聞くとびっくりする。二人の個性がすごい強く出てる→えっ重なった?って感じるから。ハッピーライブのYouは、伸ばしたビブラートまで重なってるように聞こえてビビった。

ふたりの声が似てるっていうのはもちろんだけど、おもしろいな~と思う。だって一人ずつ歌うと声質も違けりゃ発声方法も発音方法も明らかに違く聞こえる。なんでこれが一個に聞こえるんだろう宇宙の不思議~。

 

 

 それぞれの特徴

これは本当に勝手な初心者ヲタクのイメージだけども、ふたりは声以外の部分がかなり違っているように聞こえる。

 

光一さん:はっきり口を開けて発音する。ちゃんと「あ、い、う、え、お」それぞれの口の形をしているイメージ。声の出し方がミュージカルっぽい。声の質を布か金属かで分けたら布。

剛さん:口の動きが大きくない。すべての母音がつぶれて聞こえる。イメージとしては「え」の口で全ての母音を発音している。声の質を布か金属かで分けたら金属。

 

(この声の質を布か金属かで分ける問題、今までほとんど誰にも理解されたことがないんだけども7人エイトでわけると「布:錦戸、横山、丸山、大倉」「金属:渋谷、村上、安田」といったイメージ

だから以前の曲とか横丸、渋村のパートはザラつきのような違和感なく聞ける。あえてザラつかせたいときは布×金属で歌わせたらいい。まあ大倉丸山安田の三人はハモリまくってたからアレだけども。これ結局エイターにしか伝わらん。じゃあ娘。で例えますか?「金属:佐藤」「布:譜久村」。あらわかりやすい。)

 

とにもかくにも正反対な二人が一緒に歌うと何で一つに聞こえるのか。まじ宇宙の神秘。

発音方法は力強いが声は布な光一さんと、発音方法は柔らかいが声が金属な剛さんがなんかこううまいことハマるんだろうね。うまいこと凸凹がそれぞれの凹凸と合う、みたいなね。

ということで上で比較したときに個人的にすごい気になった母音問題から。

 

 

 母音の話

よく巷で、日本人が英語を話すときにぶつかる壁としてRとLの発音の違いやら、FやVやTHの発音の難しさやらが挙げられるけど、個人的に一番習得が難しいのは母音なんじゃないかと思ってる。

 

日本語の母音と英語の母音の関係 | 英語にチャレンジする出典

これ、日本語と英語の母音を口の中のどこで発声するかっていう位置関係を説明した図なんだけども、そもそも日本語と英語では母音の数が違う。日本語:英語=5:15。

「い、え、う、お」に関してはまあ日英でそこまで位置に開きがないからいいとして(いや「い」が近いのは「イー」って音なんだけど…)、問題は「あ」。「あ」に関しては英語種類ありすぎ。位置的に日本語の「あ」に近いものは「bus」の「u」の部分の音だけども、聞いてみるとちょっとやっぱり違うんじゃないかな~。ちょっと暗い。日本語の「あ」はやっぱり日本語の「あ」だわ。そりゃそうだ。

 

これ本当にただの自己満足だからすべてを振り払って駆け抜けていくけども、中段真ん中にある「ə」って記号、これよ触れたいのは。

曖昧母音っていうやつで、英単語の中でアクセントのない母音は「ア、イ、ウ、エ、オ」どの音であってもこの「ə」になりうる。アでもイでもウでもエでもオでもない音。口が緩み切ってるときに出る音。難しいやつ。

 

前置きが長すぎる。

剛さんみたいにつぶれた日本語を話す人って(あまり口を動かさないで、イメージとしては口の中の形が常に楕円状でしゃべる人。)全部の音がいわゆる曖昧母音に近くなってるんじゃないかと思う。キンプリの子がモノマネしてたときにすっごいこの特徴とらえてたと思ってて、剛さんは「にょ」で笑ってたけど「に」の「i」の母音が曖昧になるからそう聞こえるんだと思われる。あと彼「きみがいたから」を「きまがいたから」って歌ってもいた。そう、「み」の母音は「i」なんだけどはっきり発音しないから「ま」に聞こえるんだよね。わかるわかる。

実際ずっと「え」の口であの薔薇と太陽の一節、「青空に咲いたよ」を歌ってみるとまるで気分は堂本剛。「あおぞら」の「お」の発音が「お」と「う」の間っぽい音になったり、「ら」の発音が「L」の音の「LA」に近くなるのも剛さんにそっくり。 (ほんとごめんなさい。とりあえずここで一回謝っとく。)

 

一方の光一さん。

二人で並んでバラード歌ってる姿とか見るとわかりやすいんだけど、明らかに口が動いてる。「お」のときは「お」の口してるし。だから光一さんの母音はちゃんと日本語の母音なんだろう。当たり前じゃない?ほんとなにこれ。 

ただ光一さんの癖は「ら行」の「R」の音が明らかに弱い。だから「青空に咲いたよ」って歌うとき「あおぞら」の「お」はちゃんと「お」だけど「ら」の音は「r(弱)A」に近い形で聞こえる気がする。愛のかたまりバラードアレンジで歌ってるやつ見たとき明らかにら行の子音が弱かった。(たとえ曲によって歌い方が変わっても一音一音の発音の癖ってあんまり変わらん気がする。)

 

だから二人で歌ったときに「あおぞら」の「お」は光一さんの「お」だし、「あおぞら」の「ら」は剛さんの「LA」なんじゃないか?

お互いが弱い(弱くする)ところが綺麗にズレてるので、重なった時に一人の声に聞こえたりしたりして。結局凸凹と凹凸。

 

 

 子音の話

すでにちょっと触れちゃったんだけど、子音の話もぜひしたい。

diskittg.hatenablog.com

こんな記事を見つけて読んだのだけれど、光一さんは破裂音が強いと。これまじで読み物としてすごいおもしろい。ひらがな各行ごとにそれぞれのパートにある数かぞえて比較されてるのとか素晴らしい。うまいこといけばこれで一本論文書ける。

 

本題に戻ります。

光一さんの破裂音が強いっていう話、たしかになあと思う。というか息成分が強い。いわゆるアスピレーション、気音。たとえば韓国語なんかだと、この息の強弱によって2つの別個の発音になる。「p」という発音があったとしてこの「p」の音を息を伴って強く言うか、息を伴わないで弱く言うかで全く別物として扱われる的な話なんだけど、光一さんの破裂音はかなりの高確率で息ともなってるから強く聞こえるんだと思う。光一さんは「さ行」にもその傾向あるよね。韓国語や中国語がちょっと強く響くのは、もちろんその言語ごとのメロディーもあるけど、一つの要因として気音が関係してるんじゃないかと思っていて。だから息を伴った光一さんの発音も、より直線的に響くんじゃなかろうか。

 

一方の剛さんは、全子音が丸く聞こえる。

子音に力を入れて発音してないのか(意識的にせよ無意識的にせよ)、前述した母音の発音のおかげかはわからないけど角がない。この間のはっぴーらいぶでも剛さんの「と」の発音は「t」の音が弱いから大げさにやると「つぉ」に聞こえなくもない。

(全然関係ないけどはっぴーらいぶの剛さんのギターの色おしゃれだったな…。あと、光一さんのギターの高さもよかった、剛さんと比較してちょっと低めで。)

よく外国人が日本語を聞いたときに「カタカタカタカタ」って響くって言われるけど、剛さんの普段のしゃべりを聞いてると明らかに直線ではなく波線。あえて音を当てはめるなら「ハヤハヤハヤハヤ」って感じ。いやまじでこれわからんだろ。たぶん誰も理解できない。

 

普段でも、ツッコむときとか光一さんは強調したい部分の子音の発音が強くなる傾向があって、剛さんは母音をはっきり発音したり母音の部分が伸びたりする。これほんと…すいませんもう…。

 

 

 まとまらなかった

こんな風にね。

比較していくと明らかに違うんだけど、大局的に見たとき、木じゃなくて森を見たときは驚くほど似てるんだよね。一節の歌いまわし、もしくは一息で喋る文章の盛り上がり盛り下がりの波はすごく似てる気がする。それに「性質が同じ」と言われる声が重なって、一つに聞こえるんじゃなかろうか。

別々で話したり歌ったりすると細かい部分に耳がいくからバラバラに聞こえるけど、一緒に歌うと小さい部分は消えるから…。

これほんと私だけが楽しいやつだった*1

 

解散。

 

 

 

*1:限界ドルヲタが書いたしょうもない1つ前のエントリーを読んでくださった方々、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。